Kullback-Leibler divergence の非負性
カルバック・ライブラー情報量の定義
確率密度関数 について, 次のように定義される。
補題 (Jensenの不等式)
を上に凸な関数, を任意の関数, を を満たす正の実数とするとき, によらず次の不等式が成立する。
証明
数学的帰納法を用いて与式を証明する。
より, 両辺ともに となるため与式は成立する。
このとき, を満たす について次式が成立する。
よって, とおくと, 以下のように のときも与式が成立する。ただし, で が上に凸であることを利用した。
によらず となることの証明
補題より, として, 区分求積法の考え方を適用すると,
となる。ここで, の場合を考えると, 以下のように示される。
等号が成立するのは, 補題の より となる場合である。これは, と より, のとき, すなわち のときである。